2016年ネパール通信5
マナスル初登頂60周年記念祝賀会
2016年4月29日にマナスル初登頂60周年記念祝賀会がカトマンズで開催されましたので、報告します。日本山岳会が主催した会場はラディソン・ホテルで、夕方6時半から9時まで盛大に行われました。
写真1 ネパール式の開会の点火式
祝賀会の開会はネパール式の点火式(写真1)と鏡開き(写真2)で行われました。後ろのスクリーンに示されている”60周年記念祭”の表現として”Diamond Jubilee”が使われていますが、ハクパ・ギャルブさんから100周年記念祭の表現ではないかとの指摘がありましたので、ネット*で調べると、「君主の在位60年記念式典を指す語。19世紀の英国女王ビクトリア、在位中のエリザベス2世などが”Diamond Jubilee”を迎えている」とのことで、英国風の考え方がこの表現に現れているようです。
*According to Wikipedia (https://en.wikipedia.org/wiki/Diamond_jubilee),
a diamond jubilee is a celebration held to mark a 60th or 75th anniversary.
写真2 日本式の開会の鏡開き
写真3 ネパール山岳会アン・ツェリン・シェルパ会長のあいさつ
ネパール山岳会アン・ツェリン・シェルパ会長からは"A friend in need is a friend is indeed."(まさかの時の友こそ真の友)との表現で、地震に際しての日本の協力に感謝の意が表明されるとともに、ネパールには1389の未踏峰があり、マナスル初登頂60周年記念を契機として、地震で沈滞した山岳観光をさらに促進していきたいとの決意が表明されました(写真3)。
また、マナスル初登頂者の一人として、第1次隊の成功の後、第2次隊員として登頂した日下田實氏は、食料担当の苦労のほかに、 「第2次隊も好天に恵まれ、のんびりと頂上に立つことができた」ことや、「日本とネパールの仲間に恵まれ、素晴らしい登山ができた」ことから、関係者の皆さんに感謝の意を表されました(写真4)。
写真4 マナスル峰登頂者日下田實氏のあいさつ
バル・バハドゥール・マハット観光文化航空大臣は、ネパール山岳会アン・ツェリン・シェルパ会長のあいさつに加えて、地震災害後のさらなるネパールの観光行政の発展の決意を表明し、そのための協力・支援の要請がのべられました(写真5)。
ひきつづき、 マナスル初登頂60周年記念祝賀にあたり、乾杯の儀式が行われ、写真左の神埼忠男氏や右の田部井淳子氏、さらにその左のアン・ツェリン氏などが列席しました(写真6)。
写真6 祝賀会の乾杯風景
写真7 祝賀会の会場風景
会場には200人を越える参加者があり、 マナスル初登頂60周年記念祝賀会を祝いました(写真7)。祝賀会後は、前列の左から日下田實氏、宮原巍氏、今西邦夫氏を囲み、後列右が神埼忠男氏、左が今田明子氏などが集まり、記念撮影会が行われました(写真8)。
写真8 祝賀会後の記念撮影風景
本日4月30日は、 マナスル初登頂60周年に加えて、ローツェ峰も初登頂から60年になり、両峰の60周年記念祝賀行事がネパール山岳協会の主催で取り行われることになっています。
なお、私は明日5月1日から1週間、ポカラの国際山岳博物館で従来の展示更新にくわえて、今回の マナスル初登頂60周年記念祝賀会の写真情報も展示する予定になっています。
(4月30日早朝、カトマンズにて記す)
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